The Diamond Dust

僕は蜃気楼を見ていた…

The Diamond Dust

by Unknowner

J-Rockバンド OLDCODEX の紹介

今回は最近ハマっている日本のロックバンド,OLDCODEXを紹介したいと思います。

もともと京都アニメーション制作のTVアニメ,Free!シリーズのOP(Free!:Rage on,Free! Eternal Summer:Dried Up Youthful Fame)で知ったバンドですが,爽快感溢れる男臭いサウンドに魅せられたため紹介する所存です。

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(↑左:Rage on,右:Dried Up Youthful Fame,ともにアニメ限定版)

 

 

OLDCODEXについて

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OLDCODEXは,Free!シリーズの橘真琴役などの出演作品で知られる声優,鈴木達央(タツヒサ)がアーティストとして活動するため始動したプロジェクトです。

バンド名はold(=古い)とcodex(聖書などの写本)を組み合わせた造語で,ロックは西洋からの借りものではあるが,その中で自分たちだけのものを作りたいという意味をもって名付けられたそうです。(公式HPより)

彼らの織り成すサウンドは,ロック,ラウド,ダンス由来のサウンドをベースにしており,加えてアートを利用し視覚をも楽しませる作品を打ち出しているようです。(公式HPより)

2009年にミニアルバム「OLDCODEX」でデビューを果たした彼らですが,現在メンバーはヴォーカルTa_2(タツ=鈴木達央)とペインターYORKE.(ヨーク)の2人に落ち付き,ファンを増やしながら順調に活動しています。

ファンの大半が女性なのが残念ですが,これはタイアップされるアニメ(「黒子のバスケ」,「Free!シリーズ」など)が女性視聴者中心であることに起因すると思います。

とはいえ,ラウドロック由来の疾走感溢れる男臭いバンドサウンドが魅力のOLDCODEXが男性にウケるのも時間の問題のような気がします。(もう少し男性向けアニメにもタイアップしてもらいたいものです。)

所属レーベルはバンダイ系のLantisランティス)で,同レーベルにはZAQChouCho,fhanaといった有名なアニソン歌手・ユニットが所属しています。

 

Free!シリーズとのタイアップについて

OLDCODEXを語る上で忘れてはならないのは,様々な人気アニメとのタイアップです。

人気声優,鈴木達央の顔をも持つヴォーカル,Ta_2の歌声にアニメファンが魅せられるのは不思議ではありません。「未来日記」「黒子のバスケ」といった作品とのタイアップでファンを確実に獲得していったのは言うまでもありませんが,特に「Free!」とのタイアップがファンの拡大に果たした功績は大きかったと思います。(曲自体の完成度が頭一つ出ているというのもありますが,女性に大人気のキャラ”橘真琴”役の声優がボーカルを務めているとなると,興味をそそられる人がいてもおかしくないはずです。)

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(↑女性だけでなく男性からも支持を得た大人気アニメFree!

 

肝心のタイアップ曲は「Rage on」で,スポ根アニメのOPらしい爽やかで男臭いサウンドが特徴です。ちなみに,チャート順位は最高6位と全シングル曲中歴代トップで,この記録は現在も塗り替えられていません。

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(↑左:通常盤,右:アニメ限定版)

高い完成度と音楽性を持つバンドサウンドもさながら,まさに芸術的なセンス溢れるジャケットも印象的です。

少年向けアニメ(例えば「Naruto」や「Bleach」など)やスポ根アニメのOPというと,アップテンポなロック調で,男性ヴォーカルに男臭い歌詞という,全体的に似通ったサウンド傾向になり,新鮮味に欠ける言わば良くある歌になりがちですが,この「Rage on」はそういった印象を感じさせません。

女性人気の高いスポ根アニメのOPで,なおかつ疾走感を重視した(アニメのテーマとなる競技的な意味でも)ものといえば「弱虫ペダル」のOPが有名でしょう。

具体的には,Rookiez is Punk'dの「リクライム」「リアライズ」「リマインド」,DIRTY OLD MENの「弱虫な炎」などが,前述した特徴に当てはまる曲として典型例に当たりますが,これらの曲と比較しても,水泳競技の与える爽やかな夏らしさ,スポ根アニメらしい男臭くもエネルギッシュな躍動感など,「Rage on」には優位な要素が数多く散見するように思えます。

加えて,その疾走感を後押しするかのようにシンクロするOP映像には思わず目を奪われます。OP映像(=視覚)とOP曲(=聴覚)が相乗効果を発揮するアニメは数少ないでしょう。

もっとも,とにかく明るくキャピキャピした高音主体の派手なサウンドを求める一般的なアニメファンにはウケが悪いと思いますが,ここまでエネルギッシュで男臭いのに爽やかで疾走感もある曲はなかなか見当たりません。(要約すると,重厚感と疾走感の共存です。とにかくサウンドがキラキラ輝いています。)

このようにヴァラエティに富んだ様々な音楽性を組み込んだバンドサウンドは,どこか詰め込みすぎて破綻している感が出るのが通例ですが,少なくともこの「Rage on」という曲からはそういった余裕の無さは感じられません。

結論を一言で言うならば,近年のJ-Rockバンドとしては最高峰の音楽性と完成度を誇る曲だと思います。

 

1年後に放送された2期「Free! Eternal Summer」にタイアップされた「Dried Up Youthful Fame」でも,期待にそぐわない音楽性の高さと,新たな可能性をも示してくれました。チャート順位は最高7位と相変わらずの人気振りで,1期OP「Rage on」で獲得したファン層をキープしている証拠でしょう。

www.youtube.com

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(↑左:通常盤,右:アニメ限定版)

「Rage on」の重厚感と疾走感の共存があまりに衝撃だったせいか,少々インパクトには欠ける曲だと感じましたが,聴き込んでいくうちに引き込まれていく何かがあるように思えます。

まず,人気声優らしい透明感溢れるハスキーな声と,荒々しい男性的なシャウトがかった声のコントラストに魅せられます。後者はサビになってから一気に展開されますが,その勢いはラップパートでも途切れることがありません。通常J-Rockバンドのラップというと痛い歌詞とアカラサマにカッコつけた本場アメリカかぶれのものが多いように思えますが,Ta_2のラップはスラッシュでかなり正統派です。

これに加えて激しいギターのリフが曲の疾走感を一層引き立て,リスナーの耳を飽きさせません。また,「Rage on」にはなかった叙情的なギターメロディも感じられ,バンドサウンドが新たな境地に達していることを予見させます。この辺りは後述する「Aching Horns」で一気に開花する要素でもあります。

単に重厚感と疾走感溢れるバンドサウンドから,プログレッシブな構成,メロディックな叙情性を獲得して,さらに高位のバンドサウンドへと確実に進化しています。

キャッチーなサウンドから何回聴いても飽きない本格派志向に転じたと言いましょうか,思わずリピートしてヘドバンを繰り返してしまう魅力があります。

そして忘れてはいけないのが,何か言い残したことがあるかのような,余韻を引く印象的なフィニッシュです。

 

最後に「Free!」の原案である小説「ハイ☆スピード」を映画化した,「ハイ☆スピード~Free! Starting Days~」の主題歌となった「Aching Horns」のレビューでこの項を締めくくりたいと思います。

映画「ハイ☆スピード」は主人公である七瀬遥とその親友,橘真琴の中学生時代を描いた作品です。

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Free!」同様相変わらず登場人物たちの葛藤が印象的で,単なるスポ根アニメにとどまらない人間ドラマを展開しています。(「Free!」シリーズは作画からどうしてもBLっぽいアニメと偏見の目で見られがちですが,単純に思春期男子を描いた日常系スポ根アニメとして名作中の名作だと思うので,これまで敬遠していた男性の方々にも是非見て頂きたいアニメです。)

さて,アニメの紹介はこの辺にしておいて曲の紹介に移りたいと思います。

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(↑左:通常盤,右:アニメ限定版)

まず一聴して感じられるのが,目の前に広がる幻想的で壮大な風景でした。

TVアニメ「Free!」シリーズのOPとは明らかに違う世界観を感じます。映画のエンドロールを飾るにふさわしい,壮大で泣ける楽曲です。

どこまでも広がる大地にこだまするかのような歌声から始まった曲は,サビ直前でシャウトがかった声で徐々にスピートとエネルギーを増していき,そしてサビで一気に弾けるかのような泣きメロを聴かせてくれます。

「認めながら互いの空を分け合った」の歌詞に思わず涙する一方で,アニメの世界観に合致したさっぱりとした爽やかさも失っていない点は感動ものです。

さらに,フィニッシュも近い後半のメロディーとラップの掛け合いには目を見張るものがあります。

 映画のエンドロールを飾る曲としては,ガンダムOOの「クオリア」が名実ともに有名ですが,この「Aching Horns」はその更に上をゆく感動の名曲です。これまでのOLDCODEXにはない叙情性,壮大かつ幻想的な世界観が感じられ,ここでもバンドの進化を感じられます。

 

さて,OP曲提供という形で日常系水泳アニメ「Free!シリーズ」に寄り添い続けたOLDCODEXですが,結果全ての曲で大成功だったと思います。間違いなくOLDCODEXは「Free!」でブレイクしたのです。

 

その他の人気曲の紹介

アニメタイアップの多いLantis所属のバンドということもあり,折角なのでFree!シリーズ以外の有名アニメとのタイアップ曲をいくつか紹介したいと思います。

 

カタルリズム黒子のバスケ

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黒バスタイアップ3曲のうちの1曲。

さすがにFree!シリーズタイアップの3曲ほどの衝撃はありませんし,良くある典型的なED曲という印象を受けましたが,相変わらずアニメの世界観に沿った疾走感溢れる楽曲です。

 

・Feed A(GOD EATER

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緊迫感溢れるギターの入りに痺れます。展開の目まぐるしい曲で聴いていて飽きません。全体的に暗く物悲しい雰囲気が漂う楽曲です。

個人的にはかなり高評価。

 

以上で,J-RockバンドOLDCODEXの紹介を終わります。